HP Pavilion Aero 13-be 約957gの軽量ボディのノートPC 実機レビュー 【USB-C PD 充電の方法も紹介】
「HP Pavilion Aero 13-be」は、13.3インチ液晶ディスプレイを搭載したモバイルノートパソコンです。
わずか957gの重さで、気軽に持ち運べ、外出先でも作業がスムーズに行えます。
13.3インチの液晶ディスプレイは、16:10の画面比率と1920 x 1200の解像度により、一般的なFHD(1920 x 1080)よりも縦方向に多くの情報を表示でき、効率的な作業が可能です。
ビジネス用途のエクセルやワードの作業、さらに大学生のレポート作成まで、さまざまなシーンで快適に利用できます。
1kg未満という軽さを実現しつつ、最新のZen 3アーキテクチャを採用したRyzen 5000シリーズを搭載し、パフォーマンスも十分に高いのも嬉しいポイントですね。
本記事では購入した実機を利用してみて、デザイン、性能、使い心地などをレビューします。
本記事でレビューする HP Pavilion Aero 13-be の基本スペック
液晶サイズ | 13.3インチ | CPU | Ryzen 5 5600U Ryzen 5 5625U Ryzen 7 5800U Ryzen 7 5825U |
---|---|---|---|
メモリ | 16GB | SSD | 512GB |
HP Pavilion Aero 13-be スペック
CPU | Ryzen 5 5600U Ryzen 7 5800U |
---|---|
メモリー | 8GB 16GB (オンボードのため、増設不可) |
SSD | 256GB 512GB |
液晶サイズ | 13.3インチ |
解像度 | 1920 × 1200 |
グラフィックス | AMD Radeon グラフィックス |
OS | Windows 10 Home Windows 10 Pro |
幅 x 奥行き x 厚さ | 約298 × 約209 × 約16.9mm |
重量 | 約957g |
バッテリー | 最大10時間30分 |
WEBカメラ | HD 720p |
顔認証カメラ | 非対応 |
HP Pavilion Aero 13-be の特徴
スタイリッシュなホワイトカラーと質感の高い筐体
ホワイトカラーの美しいマグネシウム合金製の天板と鏡面加工されたロゴが映えるデザインは、高級感のある仕上がりになっています。
AED(アニオン電着塗装)を施し、上質な陶器のような触感を実現。
スタイリッシュなデザインは、オフィス、キャンパスライフ、プライベート、どんなシーンにもフィットします。
片手でも楽々持ち上げることができる1kg以下の軽量ボディ
「HP Pavilion Aero 13-be」を初めて手に取った時に感じたことは、驚くほど軽いということ。
13.3インチのモバイルノートパソコンの重量は1.2Kg前後のモデルが多いですが、1kgを切った954gの筐体は、片手で楽々と持ち上げることができます。
持ち運びの機会が多いビジネスマンや学生の方にとって、ノートパソコンの重さは重要なポイントなので、この軽さは魅力的ですね。
最新のAMD第4世代のRyzen 5000 シリーズを搭載
「HP Pavilion Aero 13-be」は、最新のAMD第4世代のRyzenシリーズのCPUが搭載されています。
AMD Ryzen 5000シリーズは、旧世代のZen 2と最新のZen 3が混在していますが「HP Pavilion Aero 13-be」は、新アーテクチャの「Zen 3」のプロセッサーを搭載。
Zen 3シリーズは、旧世代のZen 2シリーズと比較すると、シングルコア性能がアップしています。
sRGB 99.6%の色域が広いディスプレイも搭載しているので、PhotoshopやLightroomを使用した写真加工や画像制作などのクリエイティブワークにも活用できます。
デザインと使い心地
外観について
鏡面仕上げになっているロゴが中央に配置されたシンプルなデザイン。
天板は、ホワイトカラーのマグネシウム合金で仕上がっています。
ホワイトの筐体は、指紋やホコリが目立ちにくいメリットもあります。
カラーバリエーションは、清潔感のある「セラミックホワイト」と淡いカラーリングに仕上がった「ピンクベージュ」の2色がラインナップ。
個性的なカラーリングのピンクベージュですが、ソフトな色合いのためビジネスシーンでも浮いた印象は与えないでしょう。
液晶ディスプレイを最大に開いた状態。
タッチパッドの横幅は11.5cmあり、一般的なサイズ。
タッチパッドの操作感は、クリックを少し強めに行わないと反応しないのがやや残念ですね。
タイピング時にタッチパッドに触れても、誤動作は起こらないので、快適に操作できます。
本体サイズは、幅 298mm × 奥行き209mmとなっており、A4ノートと同等の大きさ。
背面にはマグネシウム合金が使用されています。
厚さは、最厚部で実測16.9mm。
前面
背面
重さは公称値で約957gですが、実測値は若干重い976gになっています。
電源アダプターは65Wタイプとなっており、重さは292gです。
ACアダプターが大きく電源ケーブルも太いので、持ち運ぶ時にかさばります。
ディスプレイについて
ディスプレイのサイズは13.3インチ、解像度は1,920×1,200(アスペクト比16:10)です。
フルHD(1,920×1,080)より縦の解像度が高いため、ウェブサイトの閲覧やプログラミングの時のコードエディターを使用した時に情報量を多く表示できます。
初期設定では、スケーリング(拡大縮小とレイアウト)が150%に設定されていますが、文字はドット感もなく、写真も精細に表示されます。
スケーリングの設定を下げることにより、より広い作業領域を確保できます。
ノングレア液晶なので光沢がなく、目が疲れにくい自然な発色。
文字、写真ともに精細に表示される見やすいディスプレイです。
RGB発色特性・色域
トーンカーブは、若干「赤」が弱めになっていますが、どの色も直線的になっており素直な発色です。
sRGBカバー率 | 99.6% |
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Adobe RGBカバー率 | 77.6% |
DCI-P3カバー率 | 75.7% |
色域はsRGB 99.6%をカバーしているので、ビジネス用途、ウェブデザインなども十分に対応できます。
輝度は、実測値で470nitになっており、非常に明るディスプレイになっています。
キーボードについて
キーボードはテンキーなしの日本語配列。
キーピッチは、約18.6mmで標準サイズ、キーストロークは実測で1.3mmです。
ノートパソコンのキーストローク標準値の約1.5mmよりも、若干浅めになっていますが、打鍵感はしっかりと感じることができるので、タイピングも快適にできます。
「Enter」キーや「Backspace」キーが端にないHP独自のキー配列。
使用する頻度が高いキーが右端にない特殊な配列になっていますが、実際にタイピングしてみると、あまり違和感を感じません。
個人差はあるかもしれませんが、ホームポジションを意識して入力することができれば、問題ないと感じます。
矢印キーの下に指紋認証センサーが搭載。認証精度や反応も良好。
バックライトに対応していますので、暗い場所での作業も問題ありません。
明るさは、2段階から調整可能です。
インターフェース / 機能について
B&O Playデュアルスピーカーが底面に配置されています。音の解像感もしっかりあるので、オンラインミーティングだけではなく、音楽鑑賞、動画閲覧も問題ありません。
USB-C(PD)による充電テスト
Type-CはUSB PD対応で充電は可能ですが、検証した充電器では20Wタイプでは充電できませんでした。
30W以上のPD充電器をおすすめします。
USB-PD 20W | X | Anker PowerPort III Nano 20W |
---|---|---|
USB-PD 30W | ○ | Anker Nano II 30W |
USB-PD 45W | ○ | Anker Nano II 45W |
USB-PD 65W | ◎ | Anker Nano II 65W |
USB-PD 100W | ○ | MATECH Sonicharge 100W PD |
「HP Pavilion Aero 13-be」に利用できるおすすめのUSB PD 充電器
「HP Pavilion Aero 13-be」に利用できるおすすめのUSB充電器は「Anker Nano II 65W」です。
55W以上で充電できるので、バッテリーが足りない状況になっても、最速で充電可能です。
また、付属の電源アダプターと比べると、軽量でコンパクトなサイズなので、持ち運びの時も負担になりません。
USB PD充電するには、充電器だけではなくUSBケーブルもPD規格に対応している必要があります。
PD規格に対応していないUSBケーブルでは、充電できないので注意しましょう。
本記事で検証に使用した「Anker PowerLine III Flow USB-C & USB-C ケーブル」は問題なく充電できます。
ベンチマーク結果
「HP Pavilion Aero 13-be」の CPU・GPU・ストレージなどの総合的なパフォーマンスを評価します。
本記事でレビューする HP Pavilion Aero 13-be の基本スペック
液晶サイズ | 13.3インチ | CPU | Ryzen 5 5600U Ryzen 7 5800U |
---|---|---|---|
メモリ | 16GB | SSD | 512GB |
※ベンチマーク結果はパーツ構成や室温環境、個体差などにより、結果が変わることがあります。
予めご了承ください。
総合性能
PCMark 10
パソコン利用時の快適性を用途別に計測する PCMARK 10 では、全ての用途別において、目標値をクリア。
ネットサーフィンやYoutubeなどの動画閲覧からZoom、エクセルといったプライベートからビジネスまで幅広い用途で快適に利用できるでしょう。
「Ryzen 7 5800U」 を搭載しているモデルは、現在、発売されているモバイルノートパソコンの中でも突出したパフォーマンスを誇っており、PhotoshopやLightroomといったクリエイティブ用途にも活用できます。
4Kの動画編集は厳しいですが、フルHDサイズの動画編集であれば、充分対応可能なスペックです。
用途 | スコア | ||
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Essentials (一般的な利用) |
目標値 |
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スコア | Ryzen 5 5600U |
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Ryzen 7 5800U |
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Productivity (ビジネス利用) |
目標値 |
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スコア | Ryzen 5 5600U |
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Ryzen 7 5800U |
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Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
目標値 |
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スコア | Ryzen 5 5600U |
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Ryzen 7 5800U |
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CPU性能
CINEBENCH R23
「HP Pavilion Aero 13-be」のCPUにはAMD 第4世代のRyzenプロセッサー( Ryzen 5 5600U / Ryzen 7 5800U)を搭載しています。
CPU性能を測る「CINEBENCH R23」の「Multi Core」スコアは「Ryzen 5 5600U」で6,200以上、「Ryzen 7 5800U」で7,500以上あり、Office作業やインターネット閲覧といった一般的な利用用途のユーザーであれば、充分すぎる性能を持っています。
第4世代 Ryzenの特徴は、第3世代 Ryzenと比較すると、CPU1コアあたりの性能を示す「Single Core」のスコアが10%以上アップしている点です。
シングルコアの性能は、PhotoshopやLightroomといったクリエイティブソフトのパフォーマンスに直結しやすいので、より汎用性の高いCPUへ進化したと言えるでしょう。
Ryzen 5 5600U | Ryzen 7 5800U |
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GPU性能
3DMark
ノートパソコン、タブレット向けのグラフィック性能を測定するベンチマークソフト「3DMark」の「Night Raid」モードでは、Ryzen 5 5600U」で11,000以上、「Ryzen 7 5800U」で13,000以上となっており、ノートパソコンの中でも高いグラフィックス性能を備えています。
今回のレビュー機は、16GBのデュアルチャネル仕様なので、シングルチャネルより大幅に性能が向上します。
しかし、本格的な3Dゲームは厳しいので、ゲームを快適に楽しみたい場合は、ゲーミングノートPCの購入を検討しましょう。
Ryzen 5 5600U | Ryzen 7 5800U |
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ストレージのアクセス速度
PCIe-NVMe SSDを搭載しており、読み込み速度は高速です。
Crystal Disk Mark
ゲーム環境ベンチマーク
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)
Ryzen 7 5600U
Ryzen 7 5800U
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
Ryzen 5 5600U | Ryzen 7 5800U |
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標準品質:すごく快適 最高品質:とても快適 | 標準品質:すごく快適 最高品質:とても快適 |
まとめ
1kg以下の薄型軽量のモバイルノートパソコンでありながら、9万円台から購入できる圧倒的なコストパフォーマンスを実現している「HP Pavilion Aero 13-be」
美しいホワイトカラーの筐体は、マグネシム合金を使用しており、堅牢性の高い設計になっているので、落ち運びの時も安心ですね。
また、HDMI端子が搭載されているので、外出先でHDMIでプロジェクターや外部ディスプレイに接続できます。
アダプター無しで接続できるのは、ビジネス用途のモバイルPCとして利便性が高いところも魅力的なポイントです。
気になった点は「Enter」「Backspace」キーが右端にないHP独自のキーボード配列。
しかし、ホームポジションを意識したタイピングができる方はすぐに慣れると思います。
また、付属のACアダプターが本体のサイズ感と比較すると、大きなサイズになっているのもやや残念でした。
しかし、PDでの充電に対応してるので、持ち運びの機会が多い方は、USB TYPE-C PD対応充電器の購入をおすすめします。
モバイルノートパソコンでありながら、高い性能、高コスパを誇る「HP Pavilion Aero 13-be」
エクセルやワードを利用するビジネスマンや色域の広いディスプレイを活用したクリエイティブ作業まで、どんな用途でも活躍してくれる1台となるでしょう。